製造業とか情報システム業とか価値提供とか社畜の生き方とか

4年程前にエルピーダの坂本社長の講演を聞く機会があり、
製造業でも生産性向上で国内でも戦えるんだ、と本気で思っていた
私には結構ショックなニュースでした。
テクノロジー : 日経電子版
というわけで、久しぶりに思ったことをつらつらと書きならべてみます。

製造業の動向とか

日の丸半導体の落日だとか、電機産業の凋落だとか、言われていますが、
国内にはまだまだ製造業があり、雇用があり、そこで生計を立てている人たちが
いるわけです。日本で製造業を営むには賃金が高すぎる、なんてことは分かって
いながらも、技術力と生産性向上でアジア勢に対抗できる。というか、そうであって
欲しいという思いがあったのは事実です。
そのあたりの思いを池田信夫さんが「もう日本でDRAMのようなコモディタイズした
製品をつくる意味はない」とバッサリ切り捨てて下さっています。
池田信夫 blog : 日本に何が残るのか

情報システム業の今後とか

情報システム業に於いても、根っこのところは製造業と変わりないと思います。
顧客ごとに受託してシステム開発を行うスタイルから、出来合いのパッケージを利用したり、
SaaS型のビジネスが浸透したり、プラットフォーム周りもクラウド側に飛んでいく。
富士通の3万人配置転換もその傾向を受けてのことで、その辺りの話については、
ござ先輩が良い感じにまとめて下さってるので、ご一読をば。
富士通の3万人SE職務転換大作戦は成功するのか? - GoTheDistance

価値提供について

一連の動向は、私がIT関連の営業をやってる中で、今まさに肌に感じている
ことであり、ここ最近の悩みの種でもあるわけです。危機感を煽られてこの社畜
何かしなければいけない感に追われて日々悶々としているのですが、
なかなかブレークスルーしません。
で、今のところ自分の中での結論としては、提供している価値が、
対価に見合っているのか、という観点で物事を見ていこうとしています。
今自分が顧客に説明している内容は顧客にどういう価値があり、
自社にどういった対価が期待されるのか・・・あまり物事を複雑に
考えられないので、まずはそこだけ。

社畜はどう生きて行けばいいの

大阪市橋本市長が市バスの運転手の給与を4割削減し民間並みの給与水準に
するというニュースもここ最近の話です。提供価値に見合った対価という観点で
考えれば、他社と同等のサービスをしていて給与高いというのは不釣り合いな
感は否めません。これは別に公務員に限った話ではなく、民間企業にも言える
ことなのだと思います。


私は本質的には社畜寄りのスタンスなのですが、一般論を語るときは
合理的なこうあるべきだ論を語ります。(タチが悪い
そんな私ですが、このご時世、自分が提供している価値に見合った
給与体系というのもあって良いのではないかと思ったりします。
自分が何かしら業務をやっているとすれば、その受益者が
いるわけで、その価値によって、給与も変動するような、そんな仕組み。
ビジネスがしたくって会社にいる人もいれば、社畜したくって会社にいる人も
いるわけで、そこに明確な給与格差があってもいいんじゃないかってことです。
そういった議論ってなんとなくタブーになってる感あるんだけど、やっぱり
いっぺん会社が死にかけないとそういう議論にならないのかなあ・・・


これといった結論はありませんが、そんな感じです。