メイドインジャパンの命運の感想など

NHKスペシャルメイドインジャパンの命運を観たので、この機会に考えをまとめておこうと思います。
薄型テレビをサンプルに、メイドインジャパンを支えた職人芸の時代から、(番組中ではデジタル時代のものづくりという表現をしていましたが)一人一人の技術に依らない効率良く低価格な製品をだれでも作れるようになった時代において、日本は如何に戦っていくのかという問いを投げかけています。
確かに、まあ、VIZIOは安いですわ。北米で番組中でも55型液晶が12万くらいで売られてるみたい(たぶん)。VIZIOは台湾のEMS、アムトロンに製造を委託していて、その調達力を生かして低価格戦略を打ち出しています。船井電機も戦略的には近いかな(CMOに半完成品を大量に製造委託してるみたいだし)
その潮流(逆境)に対して、東芝CELL REGZAによる最高級の技術での差別化を狙う戦略を、JVCケンウッドはM-LinXを皮きりにライセンスビジネスへと乗り出す、という手を打っているという話です。

思うところ

番組を見終えて、まあ、色々と思うところがあったのですが、「トライ」してるな、と思うんですよね。東芝にしろJVCケンウッドにしろ。(CTECの3DTVブームについては私も苦笑してしまいましたがw)
現場の人たちは多分もう何年も前から危機を感じてきたのだろうし、それが今形になってきているのだと思うのですね。
その戦略に対しては(一消費者としてのコメントはありますが)とやかく言わないようにしたいなあと思っています。
東芝JVCケンウッドの戦略が上手くいくかどうかではなく、絶え間なく「トライ」することが重要なのだと思うわけです。
今後日本のものづくりが世界と戦っていくためには、新たな製品や新たなビジネスモデルに「トライ」し、常に刺激的な製品を発信し続けることで、一味違うところを常に見せつづけることが重要なのだと思うのです。(RYOMAも興味あるw)
なので、常に「トライ」しつづける為の仕組み作りや、それらを支援する施策(政策的な側面も)こそをNHKさんにはクローズアップしてもらいたいなと思うわけです。
私もそういった「トライ」する様をしっかり見つめてお仕事に生かさなきゃいけないと、思いますわ。
※ちょっと追記:cellもそうだけど、消費電力やマルチスレッドの重要性から、マルチコアの性能を引き出す技術に長けたところは、その技術力が差別化要素になると思うのね。マルチコアCPUのアーキテクチャに最適化されたSWプラットフォームが作れれば、それはそれで売れると思うんだけどなあ。